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執筆者の写真大沢清文

●売り方には品格が重要~ファンがいる人といない人はなにが違うのか?~


・ファンになるってどういうこと?


 突然ですが、「お客さまがファンになる」とは、どんな状況だと思いますか?


あなたも、毎日通いたくなるカフェや

どんなときも応援したくなるスポーツチームなどがあるのではないでしょうか?

共通しているのは、

「何度も」通いたくなったり、

「何度も」会いたくなるという点だと思います。

言い換えれば、「リピーターになってくれる」ということです。


ある会社の調査によれば、お客さまがファンになるお店や企業には、

次の3つの条件がそろっているそうです。


◎コストパフォーマンスがよい

◎商品の品質がいい

◎顧客サービスがいい


なかでも、「顧客サービス」については、

人の「買いたい!」という気持ちに火をつける重要な役割があると思っています。

とくに女性は、買うつもりはなかったのに「ついつい買っちゃった」という経験をしたことは、

一度や二度ではないはず。


「ついつい」の裏側には、気持ちのいい体験があります。

もっと言えば、「気持ちよく商品を売ってもらえた」ということです。




・「VIPルーム」は気持ちよく買うための究極の場所


たとえば、ヴィトンやエルメスなどの高級ブランド店では、

「これ、いいですね」と言っても、

「そうでしょう! いまがお買い得ですよ。買わなきゃ損です」などとガンガン売り込まれることはありません。

たとえ、出してもらった商品が気に入らなかったとしても、

ニコニコしながら次の商品を提案してくれます。


高級ブランドのVIPルームがいい例です。


プライベートな空間で時間を気にせずゆったりと買い物ができます。

そこにいるだけでも、いい気分になれるでしょう。

こんな気分のときに買い物ができると、「またここで買いたいな」という気持ちが湧いてくるもの。


もちろん、VIPルームはいつも買っているお得意様限定なので、

一見さんが行ったら逆に緊張してしまいますよね。

お客さまに合わせて、ふさわしいサービスを用意しているということです。


・ファンがつかないお店のサービスはすべて自己都合


一方、ファンがつかないお店の特徴はどんなものでしょうか?


たとえば、

・商品についての売り込みばかりで、こちらの話を聞いてくれない

・営業トークが長く、「イエス」と言うまで帰してもらえない

といったものが典型的ではないでしょうか?


接客ではありませんが、

安いけれども商品ががさつに置かれている、

というのも特徴かもしれません。 


最初は、「あんなにがんばって売っているから、まあいいかな」と購入しても、

次も同じようなサービスであれば…

あまり買いたいとは思いませんよね。

エステがどうして嫌がられるのかと言うと、

上にあげたような「押し売り」のイメージを持たれてしまっているからです。

わたしも同じ業界にいたのでよくわかりますが、

エステは売上重視で売るほうも必死です。

その必死さが仇となり、結果、お客さまを遠ざけてしまうのです。


エステが悪いのではなくて、お客さまの心を尊重しない売り方がよくないのです。


・「気持ちよく買う」の裏側には、「気持ちよく売る」がある


人は、心地よい接客が好きです。


心地よい接客には、

・欲しいタイミングで欲しいものが出てくる安心感

・そこで大切に扱われたという特別感

・自分が決めて買ったという納得感 etc

といった感情が含まれています。


このような感情が動くとき、人は気持ちよくなって、ついつい買ってしまうのです。

とくに女性は、無意識であってもこの感情が満たされているとき、

その人や商品・サービスのファンになるのです。


そして、「気持ちよく買う」の裏側には、「気持ちよく売る」という感情があります。


感情や共感を大切にする女性は、

月末までに「〇〇万円達成!」といった

自分都合の販売の仕方は向いていないように思います。

実際、ノルマのためにお客さまに無理やり販売することに罪悪感を覚えて

退職してしまうという人も少なくありません。

(男性は、売るということ自体が達成感につながるので少し違います)


売る側も買う側も気持ちがいい。

これが「きれいに売る、美しく売る」ということです。


そのためには、お客さまの心を動かせる人になりましょう。

こういった人のサービスや商品にはかならずファンがついていますよ。





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